減益減収のテスラと中国
1~3月期決算で、テスラが4年ぶりに減収減益となった。
売上高が前年同期と比べ9%減、最終利益は55%減となった模様。
米国内での成長が減速し、中国EVの安値攻勢に押された形となった。
更に米国では、EVの減速感が強まり販売台数が減る一方で、大型のガソリン車が売れているという。
米国や中国で値下げを実施したが、思う様には販売に結び付かず採算が悪化している。
テスラ自動車部門の売上高は13%減となる。
営業利益率は5.5%となり、前年同期の11.4%から大きく低下している。
それでも国際エネルギー機関(IEA)の報告では、今年のEVとPHVの新車販売は昨年よりも2割多い1700万台と予想。
新車販売の5台に1台以上がEVかPHVになる見込みという。
昨年は、前年比35%増の1400万台ほど。
興味深いのは、このうち中国が60%を占め、欧州で25%、米国が10%であるという。
そして中国での今年の予測としては、約1000万台に達し新車販売全体に占める割合は45%になるとか。
欧州では、4台に1台ほどの割合を予想している。
更に驚くのは、中国で昨年販売されたEVの60%以上はエンジン車よりも安い設定にあるという。
IEAでは、2030年までには中国以外の主要市場でもほとんどのモデルでEVとエンジン車の価格が同等になるとみている。
ここまで中国が、EV市場を現時点でけん引しているとは思ってもみませんでした。
「自動車先進国のツケを払うなんて」と言っていた中国はもういない。
BYDに乗って、「なかなかいいじゃない」なんて言っている場合じゃないのかもしれない。
少し前まで評論家の方も、中国の新興EVメーカーの作る車を、必要十分にして良く出来ているとは評していたが、これだけ中国車が売れるのは出来云々だけではないのだろう。
自動車というモビリティの持つ価値や意味合いが変化しているのかもしれません。
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